山口駅から西南に一駅行くと湯田温泉駅があり、足湯をはじめとした温泉施設があります。

そこはホテル群とともに歓楽街になっており、温泉の他に飲み屋も多くあります。

観光向けの旅館には家族連れの宿泊客も見られますし、ビジネスホテルもあるので、ビジネスマンもここをよく利用します。

近くにある山口大学の学生たちも飲み会や合コンなどで湯田温泉を利用するようです。

湯田温泉の泉質

湯田温泉の泉質は無色透明、若干とろとろで、なおかつとろとろすぎない絶妙な加減です。

成分としてはアルカリ性で、肌によく馴染む、軟らかいお湯です。

入ればお肌スベスベです。

特に「メタケイ酸」というアルカリ成分が効くらしいです。

そして源泉が72度と高音です。(ここ大事!)

あつあつの地熱で十分に温められたホンモノの天然温泉です。

そのままではヤケドしてしまうので、多くの温泉旅館や浴場ではお湯を張る際に冷ましています。

PR:湯田温泉を凝縮した化粧水もある

湯田温泉が開発した化粧水「ゆだうるる」。

お肌を優しくスベスベ化する湯田温泉の温泉成分を凝縮した化粧水です。

是非どうぞ!

白狐の伝説

山口には『白狐の湯』という昔話があります。

ある時、傷ついた白狐が池に足をひたして、その傷を癒していたそうです。

村人がその池の水を確認してみると、ほどよい熱さの温泉が湧いていました。

喜んだ村人たちが、本格的に温泉を掘り進めていると、お湯の中から薬師如来の像が出てきました。

その場所は、かつて維新楼という旅館があった地で、湯田温泉の発祥と言われています。

維新楼ではその時の薬師如来像が保管されていましたが、今はどこに行ったかわかりません。

足湯

湯田温泉エリアにはいたるところに足湯が設けられています。

足湯は無料で誰でも利用することができます。

主な旅館

かめ福

古希庵

防長苑

ユウベルホテル松政

翠山荘

松田屋ホテル

ホテル喜良久(きらく)

グリーンリッチホテル山口湯田温泉

西の雅 常盤

ホテルニュータナカ

かんぽの宿 湯田

ビジネスホテルうえの

山水園 翠山の湯

KKR山口あさくら(国家公務員共済組合連合会湯田保養所)

梅乃屋

プラザホテル寿

高繁旅館

今はもうない歴史的な旅館

維新楼

室町時代から2017年1月まで営業。

湯田温泉の発祥と言われている旅館です。

創業500年の超老舗でした。

湯田温泉誕生の物語である『白狐伝説』の現場であり、伝説に登場する黄金の薬師如来像も代々伝えられていました。

明治維新の時、著名な長州藩士も利用したという歴史的な旅館でもあり、山口の歴史を語る上で重要な文化財であるはずでしたが…

2017年1月に惜しくも閉店してしまいました。

閉店理由は「建物の老朽化のため」とのこと。

しかし、なぜ行政は動かなかったのか?

これほどのストーリーがある旅館ならクラウドファンディングでも救えたかもしれないのに…

考えれば考えるほど謎が深まるばかりです。

西村屋

中原中也や種田山頭火も愛した湯として知られていた旅館です。

明治39年の創業の旅館でしたが、2017年にリニューアルのため休業して以来、まだ休業中です。

調べてみると、事実上、倒産した模様です。

湯田温泉の今後

ここ数年で維新楼、西村屋など、歴史的なストーリーのある旅館が次々と倒産しました。

今では温泉街なのにビジネスホテルが目立ちます。

温泉旅館もニュータナカやかめ福などのマンモスホテルが主流です。

古風な景観がどんどん近代的なパーツで塗り固められてゆく中、古稀庵を始めとするいくつかの高級旅館と足湯だけが水際ギリギリでイメージを保っています。

温泉は無くならないかもしれませんが、今後、外国人もターゲットに含めた観光地として見た時、今のビジュアルでは弱いといえます。

山口は曲がりなりにも「西京」なのだから、都のイメージに紐づけてイメージ作りを徹底すべきでしょう。

解決策としては、すでにある建物を潰すわけには行かないので、まずこれから建つ新しい建物に関しては基準を設ける。

そして、メイン道路から徐々に和風ナイズしてゆく。

つまり京都をパクる。

これに尽きるでしょう。