サビエル記念聖堂(ザビエル記念聖堂)は山口県山口市にあるキリスト教カトリックの聖堂です。

あのフランシスコ・サビエルの来日から400年記念として1952年に建てられました。

ずっと昔からあるのではなく、実は新しい教会なのです。

さらに1991年には一度失火により焼失しており、現在の建物は1998年に再建されたものです。

新旧サビエル記念聖堂

旧サビエル記念聖堂(画像:http://yamaguchi-city.jp/details/ac_sabieru02.html
現在のサビエル記念聖堂

だいぶ、様変わりしましたね。

初代の聖堂は、スペインのナバーラ州パンプローナ近郊にあるザビエル城(ザビエルの生家)を参考に作られたものです。

新しい聖堂は、イタリア人神父のコンスタンチノ・ルッジェリと建築家ルイジ・レオニにより設計されました。

皆さんはどちらが好きですか?

どちらも素敵ですが、新しい方は世界的に見ても特殊な形状で、エッジが立っていて良いと思います。

神と共に暮すテント

また、新しいデザインの高さ53mの2本の塔とテントを模した大きな屋根が全体を覆う構造には意味があります。

「神が私たちと一緒におられるしるしとして、教会の形をテントにした」という事です。

神と一緒に暮すという考え方は日本古来の信仰である神道の「同床共殿(どうしょうきょうでん)の神勅」に通じます。

それは家に神棚や御札を祀る習慣に反映されています。

つまり、神様と一緒に暮らすことで、神を身近に感じながら生きるという事です。

やはり、そうした日本人の価値観に寄せたものなのでしょうか?

3大サビエル聖堂の一つ

キリスト教はフランシスコ・サビエルによって、日本に持ち込まれました。

それゆえ、サビエルの功績は大きく、日本には数多くのサビエル聖堂があります。

中でも特に大きなサビエル聖堂は以下の3箇所で、山口のサビエル記念聖堂はそのうちの一つです。

  • 山口県山口市の山口サビエル記念聖堂
  • 長崎県平戸市の平戸ザビエル記念教会
  • 鹿児島県鹿児島市の鹿児島カテドラルザビエル教会

大内氏とフランシスコ・サビエルのストーリー

フランシスコ・サビエルが来日した当時の大名だった大内義隆は積極的にキリスト教の布教をバックアップするなど、サビエルとの交友関係が深かったといいます。

サビエルに眼鏡を献上され、日本で初めて眼鏡をかけた人にもなりました。

また、今ではその友好を讃えて、山口市のもう一つの市名として、「クリスマス市」と名付けられました。

さらに、サビエルの生家があるパンプローナ市は1980年に山口市と姉妹都市提携を結んでいます。

サビエル記念聖堂が立てられたのは大内義隆とフランシスコ・サビエルのストーリーがあったからに他なりません。

建物自体の歴史こそ浅いですが、過去を振り返ると悠久の時間が横たわっています。

将来、日本におけるキリシタンの足跡としてとても重要な文化財になってゆくことでしょう。

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サビエル記念聖堂で結婚式ってできるの?できるよ!

サビエル記念聖堂は観光名所でもあり、現在進行形のキリスト教の信仰を伝える寺院でもあります。

そこでは冠婚葬祭のあらゆる行事が行われています。

もちろん結婚式もできます。

 


サビエル記念聖堂

住所:〒753-0089 山口県山口市亀山町4−1 B
地図:https://goo.gl/maps/SCtC8VVsUhr
駐車場:あり
オフィシャルサイト:http://www.xavier.jp

※こちらは記事作成時の情報です。